臨床音楽士

 演奏家のみなさんの中には、医療機関や福祉施設等で演奏をするとき、演奏会と同じ演奏方法で良いのか、自分の演奏はどのように届いているのかと不安を持ちながらの演奏となることもあるかと思います。入院されている方々の病気への理解や演奏中における心構えが必要になる場面もあることでしょう。

 そのように感じていらっしゃる演奏家・音楽家の方に臨床現場での演奏に役立つ知識を学んでいただける医学講座を開設いたします。神経内科の第一人者である岩田誠先生をはじめ、神経内科医の中村道三先生、精神科、リハビリ、看護、他専門分野の医療従事者を講師に迎えます。指定講座の受講後は、医療機関や福祉施設等で実習も行います。講義で得た知識を実習を通して実践することで、対象者(患者さんや施設入居者の方など)を中心に考える医療マインドも身につけていただけます。

 指定講座及び実習を修了し認定資格に合格しますと「臨床での演奏に関する研鑽を積む楽士」という名称である当協会認定の「臨床音楽士®」を取得できます。資格取得後は、臨床経験等に応じて臨床音楽の実践者として提携先の福祉施設等へのコーディネート派遣を受けることができます。

 これからの音楽界に必要な知識の1つとして、また自らの音楽を深めるプログラムとして学んでいただき、皆様の音楽力を医療の現場でもより良い演奏で臨んでいただける事を願っています。

講座案内